“反論しない、尊敬しなくても見下さない
上司を見下した言動をとっている部下が好印象を持たれないことは当たり前です。
同時に、命令することにいちいち反対し、反論するような部下を抱えたくないというのも当たり前です。
会社という組織の中で仕事をする以上、社長以下の決定を疑問を挟まずに黙々とやり遂げる部下が必要とされています。
この時、もしも部下が、命令の内容に疑問を抱いて不満を表に出したとしたら、その部下は疎まれることも当然だといえます。
例えば、商品についての疑問を直属の上司にしたとします。部下としては、純粋な疑問を投げかけたつもりでも、上司から見ると、その疑問の裏にあるのは商品に対する不満なのではない考えるものなのです。
商品に対する不満を部下から訴えられたらどう思うでしょうか。
それなりの規模のある会社では、直属の上司のそのまた上にも、上司がいて、その上に会社の管理部門が鎮座しているものです。
部下から不満を嗅ぎ取った上司は、部下に対しての評価をそのまま上層部に伝える可能性があるのです。
それによって、部下は会社の中でいい評価を得られない人物として浮いた存在になるでしょう。
ここに、近年になって、日本の会社が中国や韓国の企業に業績を追い抜かれている理由があります。
海外の企業では、何よりも会社に対する忠誠が重要視されているため、不満をあらわにすることによって居場所がなくなるといったことも起こりえます。
そのため、会社の意向をどれほど正確にくみ取って、結果として残していくかということが大切になってくるのです。
日本企業の中では、不満を持ってもそれを仕方ないとする風潮が存在することから、世界的な企業競争についていけなくなっているということができます。
会社で確たる居場所を確保するためには、不満を表に出さない、いわれたことを素直に実行に移すことが大切なのです。”